アチコーコーを売りたいという思いが鮮度を保っているのだ。沖縄には昔から、食べ物を腐らせないよう工夫した料理方法や保存方法がいくつもある。四方を海に囲まれながらも、高温多湿の気候では魚の鮮度を保つことは難しく、魚料理といえば魚汁や煮付け、揚げ物、あるいは加工食品のカマボコ。かつては魚を生で食べることはほとんどなかった。唯一とれたての魚だけ、酢味噌和えにして食べていた。塩や砂糖、醤油、酢などをたっぷりと使った調理法も腐敗を防いでいた。スーチキー(豚の塩漬け)やスクガラス(小魚の塩辛)、砂糖と醤油で甘辛く煮込んだラフテー(豚の角煮)など、日持ちのいい料理も生み出されている。沖縄には「アチラシケーサ」という言葉がある。直訳すると「蒸らし返し」で、料理を温め直すという意味がある。多めにつくりすぎて残った料理や惣菜を、再度鍋に入れて火を通す。中途半端にすると逆に腐敗をすすめるので、十分に火が通るまで温め直す。そうすることで腐敗菌を殺し、料理を長持ちさせるのである。汁物や煮物、チャンプルーなどアチラシケーサすることで日持ちをよくさせるのだ。だから、沖縄の惣菜屋さんには昔ながらの食中毒予防の工夫がなされた料理が並んでいる。買ってきた惣菜は早めに食べる。それでも残った場合は、何度も十分火を通し「アチラシケーサ」する。それが美味しい惣菜の食べ方で、食中毒の防ぎ方でもあったのだ。
かつて東洋のパールと呼ばれたのが、ベトナム極斉の中心地、ホーチミン市だ。フランスの植民地時代の漸西な建物が混在も残るこの街は、ベトナム戦争という大きな傷を乗り越えて、再び以前の活気を取り戻している。アジアを旅するこれからの目的のひとつが、こうした知られざる現代史の再確認だろう。経済開放後、ベトナムには欧米で活躍していたベトナム人デザイナーが続々と帰国した。またフランス人オーナーによるアンティーク家具やスパイス類のショップもオープンするなど新しい顔を次々と見せている。また米と麺を中心に、中国、タイ、マレーシア、そして植民地時代のフランス料理がミックスしてできたヘルシーなベトナム料理が再び、現代フランス料理やイタリア料理の影響を受けて、スタイリッシュに変化しているのも興味深い。ホーチミン市内には、ベトナム戦争の最後に、旧サイゴン政権側の統治者がヘリコプターに乗って脱出した「旧アメリカ大使館」があり、軍事拠点だった統一会堂に初めて進入した戦車や、ベトナム戦争で使用された戦闘機なども、博物館の前庭などに展示されている。ベトナムへの旅を機会に、日本にも関係の深いベトナム戦争とは何だったのか、考えてみるのもいいだろう。そしてベトナムでは、現在も市場でフランスパンが売られ、カフェでコーヒーを楽しむ習慣が残っている。美味しいフレンチレストランも健在で、政治に優る文化の力の強さを今さらながらに感じさせてくれる。オリエンタリズムの「正体」は、“EastmeetWest”東洋が西洋に出逢うことから見えてくる。あるものはそれに反発し、あるものは、逆に融和して、また別の文化を生み出す。時とともに変わるものと変わらぬもの、その変化を見に、アジアに出かけていくといいだろう。
旅行本コーナーも覗いてみたい。日本の物にそっくりな各国ガイドブックが並んでいる。日本編ではどんな所が紹介されているのか、興味がある人は読んでみよう。地下2階の文具売り場では、ハングル文字のファンシーグッズを探してみよう。無印良品のパチ物もあるぞ。ここではテレビの公開録画のチケットも扱っている。水曜日のKBS放送の人気音楽番組の整理券を、毎週火曜日に無料で配っている。あっという問になくなってしまうので、早い時間に行って入手したい。明洞の中国大使館付近は、ミニーチャイナタウン。ミドパデパートの向かいのレコードショップ脇の道を入っていくと、中国の雑誌や日本のファッション誌を並べた本屋が並んでいる。この通りにはCDショップもあり、中国系歌手の品揃えが豊富で安い。正規の物とは思えないが、ウォンーカーウアイなど中国圏映画のサウンドトラックもある。さあ、ソウルのいろんな表情を探しに行ってみよう!